その6回目

「烈火戦車2 極速傅説」(超速伝説~ミッドナイト・チェイサー)
‘99.12月18~香 港公開
‘00.11月25日~12月22まで
東京テアトル池袋にてレイトショー上映

「決戰紫禁之巓」(決戦・紫禁城)
‘00.2月3日~香港上映
‘00.12月16日~

~HORA奥様劇場~

ブーン・・・・、風を受けて走る車に乗っている、長髪の男とわけありそうな女。
「奥さん、嬉しいなー。だって、初めてですもんね、二人でドライブ。」
「ふふ。私も嬉しいわ。主人が同窓会で地元に帰ってるから、明日の夜まで帰ってこ ないし。」
「でも、奥さん。せめて普通車にして欲しかったな。」
「ぜいたく言うんじゃありません。日陰の身だって事忘れないで。」
「そうですけど、何も軽トラにしなくったって。シートめくれて中の綿出てるし。」
「悪かったわね。主人が仕事で使ってる車なのよ。」
「どおりで焼き鳥の匂いがすると思った。」
「たまにこれで団地売り歩くのよ。ああ!!もう!!せっかくのムードが大なしじゃない の。ほら、私達には妄想力というすばらしいものがあるじゃない。これを1千万くら いのベンツと思って。」
「そうですね、奥さん。そうとなったら、ジャーン。」 男胸ポケットから黒いサングラスを取り出す。
「僕ね、これかけると人が変わっちゃうんですよ。」
「え?どんな風に?」
「えへっ、ちょっとその、ワイルドに・・・。」
「キャー!!キャー!!キャー!!あそこがワイドに~!!」
「違いますよ!ワイルドですよ。何ですか、あそこがワイドって。」
「あのね、ここがね・・・。」 「いいですってば!手で説明しないで下さいよ!」
「もう、早くかけてかけて!」 男サングラスをかける。
「ぶぶっ。ぜーんぜん似合ってない。ちょっとかして。」
「(ガーン)くすん。」
「(サングラスをかける女)何泣いてんだ。代われこの野郎。」
「あいや!奥さん、助手席に投げ飛ばさなくても・・・。」
「畜生、ジョーの野郎。」
「へっ?お、奥さん?誰?ジョーって。」
「今日こそ決着つけてやる。」
「だ、だから奥さん、誰と話してんです?」
「へへへ・・・。」
「笑ってる・・・奥さんがどうかしちゃった。どうしよう。(おろおろ)」
「(男を見て)心配するな。このレースに勝ったら、おまえは俺のもんだ。」
「・・・・・がんばって。」
「(にやりと笑い)おりゃー!!行くぜぇええ!! 「奥さーん!!早く正気に戻ってー・・・(涙)」

新世紀ざんす、奥様方すぺしゃるぅ~ 「極速」「決戦」合併号!

うっほほーい!!っつーことで、今回はスペシャル2本立てだよぉ! イー君の映画が立て続けに上映とは、これまた嬉しいじゃあ~りませんか。 そんじゃまあ、「極速」から行ってみましょうか? しかしまあ、この作品が日本で公開されるなんて夢のよう。だって、だって、だって !!、イー君が主演なんだよ?!正真正銘イー君主演。金太郎飴か太巻きか、ってなぐ らいどこから見始めてもイー君、イー君、イー君!!そんなイー君オンリーの映画を日 本で公開しようっていう、清水の舞台から落ちちゃった配給会社に拍手!パチパチパ チ、よっ!命知らず!冒険野郎!はははは。すいませんね、初っ端から、☆目な方は読 んでて不愉快になっちゃった?愛情の裏返しやがな。イー君主演だなんて、ねえ、な んか恥ずかしいじゃない、「素敵!」とか言っちゃったら。そこで終わっちゃうわ よ、このコーナー。(笑)

さ、そんだばストーリー紹介といきましょうか。わがまま金持ち坊ちゃんがレースで 負けて仕返しするお話。以上。いいわねー、香港映画ってストーリーがハッキリして て。え?みじか過ぎ?いいのいいの、こんなもんで。このコーナーは冒頭のイっちゃっ てるのからしてまともな映画評のコーナーじゃないんだから。さっさと進みますわ よ。なーんせこの映画、初っ端にも書いた通 りイー君総出演。グラサンイー君に始ま り、キレてるイー君、鼻水イー君、Hがんばってるイー君、忘れちゃいけないランニ ングイー君等などもう、手のうちぜーん部見せちゃってますから。イー君を別人28号 にするのが大得意なアンドリュー・ラウ監督の作品ですからね。マジ、かっこいい イー君しか出てこない!ん?何?ゲーセンシーンが痛かったって?(爆)痛いのよ、本当 に。あの変な真中縦に波の入ってる長袖ピッチピチTシャツでしょ?音声さんマイク を仕込むの大変だったろうな。違う?そうそう、シーンそのものがね。どう見てもも うあんたの来る歳じゃなかろうって、見た皆さん思ったことでしょう。BUT!字幕 よーく見ててね。SKYの叔父さんトニーが、「もうそろそろ大学卒業したらどうだ ?」っ て言うところがあるから。そう!SKYは20代前半なんですねぇ。ひょひょひょ。え ?留年してるんじゃないかって?香港の大学の留年期間がどんくらか、はたまた留学 先の大学が半永久的に留年認めてたとしても、30代だとしたら「もうそろそろ」っ て 段階じゃないだろうって。だいたい30代で親のスネかじって突っ走ってる野郎って のは、それ自体痛すぎるっちゅうに。(爆)ともかく、これから映画を見る方は「SKY は20代前半」とインプットして頂きたい。インプットしたからって、やっぱ、痛い かも、ゲーセンシーン。ははは。
年齢設定と言えば、そんなもん関係無いってのがヤムヤムことサイモン・ヤム。SKY の父の宿敵だったタイフン(ヤムヤム)は看守に分厚い本渡して説教たれるわ、堀の 外に出たら地面にひれ伏しちゃうわ、あんたは「ケープフィア」のデ・ニーロか?っ て な役作りですよ。きわめつけがボスを迎えに来た手下の車から出される排気ガスを胸 いっぱいに吸い込むヤムヤムのUPでしょう。鼻の穴おっぴろげてても、あの強いオー ラで知らず知らずに画面に引き寄せられ、気づいたらブラウン管越しにチューしてる かもしれない。それくらいすごいフェロモン男。店長こわいっすよ!(御なんこ先生 著:ホスト物語参照)え?これがイー君だったら?・・・してる。(爆)イー君だった らチューどころじゃすまないわよ、なめてる、なめてる。わははは。冗談冗談、しな いって。いや、マジしないって。おいおい、皆、何だよその疑りの目は!?(笑)

さて、話題のお車ご乱交シーン。(じゅる)火ぃ起こすんじゃねえかって、巷でもっ ぱらの噂だった「女の背中スリスリ」はさほど気になりませんでしたね。だって、 ディープなチューはしちゃうし、彼女の短パン脱がしちゃうしで、まー!イー君おい たは駄目でしょ!って、母は照れっぱなしですわ。でも、母は「たもと」であのシー ンを隠しながら見たんだけど、あの体勢でパンツ脱がせるのって、僕ちゃん大変よ ね。皮だか合皮だかビニールだかの素材だからそのまま引き下ろしたら、彼女の広 がってる足すぼまっちゃうわよねぇ。スムーズに脱がせるには股上マジックテープ使 用でないと、おほほほ。って、ベビー服じゃねぇんだから。地元香港では過激なシー ンって書きたてられたけど、あなた、イー君が脱いでないんじゃ話しになんないわ よ、ねえ。そりゃ男はあそこだけ出しゃ他に脱ぐ必要は無いんだろうが・・・ぎゃー !!おゲレツ!!!なーんだ、ここは過激な妄想させるシーンだったのね。わははは は。すいません、なんか私一人で突っ走ってません?皆ついて来てる?(笑)

そろそろ皆を呼び戻しましょうかね?(笑)お勧めシーンと参りましょう。もう、何回 も言ってるけど、この映画全部お勧めなのよね。特にお勧めはタイへ行ってからの SKY。父親を探してバンコクに着き、金も無い、知り合いもいない街で途方に暮れる ている姿が、何と絵になっている事か。くれぐれも、乗合バスの屋根で向かい風受け てるイー君のデコに注目しないように。お顔だけ眺めて頂きたい。そしてその中でも 特に私のお勧めは、父親との再会シーン。振り向いた父親に見せる複雑な表情。も う、こんな芝居できるんだったら、いつでも文芸作品OKだよ、イー君。私が太鼓判押 してあげましょう。それとなんと言ってもタイロケからガンガン脱いでくれてるとこ ろだーね。かめ、かめ、ばらーぁああああ!!と、まあ、「ドラゴンボール」のカメハ メ 波みたく叫んでみました。Hシーンで脱がなかった奴が何でここでは脱ぐ?「暑かった から」はい、ありがとう。どんどん黒くなってく亀腹を見せながら、「緑茶」のペッ トボトルを鷲づかみにして飲むイー君。なんてったって「全力支持」商品ですから ね、 ちゃんと品名が見える角度に持ってるんだな、これが。亀腹だけじゃない。背中大好 きな方にもお見せしましょう、僕のほくろ。と、後ろも見せてくれてます。うっすら とランニングとTシャツの日焼け痕が確認できる大大画面でそんなん見た日にゃ、私 穴という穴から出血して死んじゃうかと思いました。やっぱ、妄想体質な私には隠し ててくれてるほうがいいかも。「あのシャツの下は・・・ひょひょひょ」なんてやっ て るほうが楽しかったりして。危ないなー、団地妻。(笑)

他にもお車ご乱交シーン後のケリーとのお得意イチャイチャシーン。こういうシーン の方が色っぽいんだよね、イー君。おまけにMr.マリック顔負けの手品を披露してお ちゃらけてるのもキュート。車の中で音楽聞いてるシーンは変なリズムの取り方する んじゃないかって、ヒヤヒヤします。ジェリー・ラムに足のツボ押されてるところは 「よかった5本指のソックスでなくて」とホッとしましたね。車の爆発シーンはスタ ント無し、CG無しのシーンですから、迫力満点。まじで手に汗握ります。イー君本当 に体当たりしてますんで、皆さん、しっかり見てあげてね。ケリーの墓前でくわえ煙 草にサングラス(勿論SKYには似合ってる)で空を仰ぐカットもEカット。もったいな いのが「潮騒」の百恵ちゃんを彷彿とさせる、セシリアちゃんのピチピチお体脱ぎ脱 ぎに上げ膳据膳食わないところ。私が男だったら「おっじょうさん~!」と「うる星 やつらのあたる」の様に、3段飛びでセシリアちゃんに飛びついてますね。はぁー。 ね?あげ出したらきりがないのよ。

映画を見終わってつくづく、本当に香港映画って「スターありき」だよねー、と思っ たわ。スターあっての企画。この映画を例えばアンディー兄さんがやっていたらきっ と今回のようなラストにはならなかったんじゃないかな。こういった敗者復活映画っ て言うのは、復活する為に、血の涙流すような特訓したりするじゃない、「あんたそ の特訓で死んじゃうんじゃない?」ってくらいの。(笑)それがこの映画には無い。 復讐するために生きるかのような主人公達がラストに勝っても、きっとこの主人公は この後もまた同じ世界で生きていくんだろうなと思わせるけど、「極速」のSKYには そ んな気配が微塵も無い。スピードに魅せられていただけの自分を乗り越えて、全てを 伝説化したSKYはきっと次の人生を歩んでいくだろうと、そう思わせるラストです。 うーん、いかんなー。きっとイー君はそんなところまで考えて演じてないのに、深読 みしてしまう。やはり裸体にやられたせいか?思考回路を止めてしまうイー君の裸体 に1本!ともかく、東京はもう終わっちまいましたが、皆さん、あの裸体も見逃せま せんが、 カーレースシーンもでかいスクリーンで見ると車酔いしそうになるくらい迫力ありま すんで、 地方で公開されたならば、ぜひ、劇場で見て頂きたい!

さ、「決戦」でございます。ここからはガラッと雰囲気が変わりますよ。見どころは 何 と言ってもニック・チョン(張家輝)の裸体。(おいおい、変わってないじゃん)す みません。大した事ありません、この裸体は。(そう言う問題じゃねぇだろう)脱い でるのはニックだけでございます。残念なことに、アンディー兄さんもイー君もぜー んぜんそのお美しいお肌を見せることはありませんの。だーって、ー20℃だもーん!! 脱いだら凍る。イー君が「めまいがした」ってくらい寒い北京でロケが行われた「決戦」。これは何でしょうかね、コメディー映画になるんでしょうかね?話しのメイン は ニック・チョン扮する龍龍九(009ってことね)が連続殺人の謎を追っていくという ものなんですが、どうやらチャウ・シンチーの「皇帝密使」のパロディーがいくつか 入ってるらしく、見ていない私にはそれが全然わからなかった。これから見る方は 「皇帝・・・」を見ておくといいかも。見てなくても笑えるけどね、アホらしいギャ グ や下ネタで。私的にはそんな地元民が笑うようなところより、イー君の「切れてなー い」の包丁さばきの方が数段おかしかったけど。(笑)

剣神と呼ばれる西門吹雪がイー君の役どころ。普段は饅頭屋なんでございます。出番 はアンディー兄さんより少ないのに、いつものように誰かに話題持ってかれるような こともなく、アンディー兄さんと互角に渡り合っております。いや、本当に。 「はー、イー君も立派になったもんだ。」と感心しましたもの。ですから見所は、ア ンディー兄さんと目を合わさない決闘のシーンですかね。(笑)そんなに嫌い?撮影 中にいじめられた?(爆)嘘嘘、皆信じないでね、私のジョークだから。でも、北京 入りする時はブルーになってたらしいよ。アンディー兄さんと共演するから緊張す るって。ははは。話を戻しましょう。出番少ないですからね、どこも外しがないで す。登場してすぐクリスティーをば助けてクルクル回り、まさに「目と目が合ったそ の日から、恋の花咲くこともある。・・・・いらっしゃ~い。」的なわかりやすい一 目惚れシーン。皆さんお分かりと思いますが、映画で一目惚れというのは美男美女で なければいけません。ブスな男女が見詰め合っただけで恋に落ちるというのは見てる 客が納得しませんから。「そりゃあ、一目惚れもするだろう、相手がこんなにきれい (ハンサム)なら。」ってなもんですよ。「決戦」で一目惚れして負けるのは女のほ う です。クリスティーも、お姫様役のヴィッキーも。クリスティーなんか、落とした饅 頭拾って食わせる男にボーっとなって「夫婦饅頭」食っちまうんですから。ま、確か に、後ろから攻められたらねぇ、おほほほほ。私が好きなのはね、西門人形。見たも のを持ってる粘土であっという間に人形にしてしまう武侠派が襲われ、死ぬ間際にそ の犯人と思われる3体の人形を作ったのですが、その一つが見るからにイー君。顔の 部分だけが無いのにどう見てもそれはイー君なの。顔の部分はちょうど親指でムニッ て潰したようになってるんだけど、それが似てるの。(笑)もう顔作らなくてもイー 君!って。要チェックよ。(なんでじゃ)ま、そうは言ってもやっぱ一番いいところ はクリスティーに「愛してる」と囁くところでしょうかね。早くDVDでその言葉だけ をリピートしたいわぁ~。

さあ、「決戦」をもっと楽しむにはなんと言っても原作本。それが小学館文庫から出 て いる「陸小鳳伝奇」(古龍:著)。「陸・・・」シリーズは全部で十いくつあるんだ け ど、その中の一つだけが日本で翻訳されてるの。でも、この1冊にクリスティーの 役ってこっから来たのかな?って4人美人姉妹とか出てくるしね、読んどくとなるほ どって思う事もあるのよ。この中の西門吹雪がどえりゃぁああああかっこいいのよ !!「西門吹雪に降りかかるのは雪ではない。剣に散る血の花だ。」これよ、これ!登 場 の書き出しがこれなのよ。出てくるたびに背が高いだの冷ややかに言い放っただの、 もう超クールな表現で飾られてるのさ。剣を抜いたら生か死かのどちらかしかない 男。ひぇえええ、かっこよすぎぃいいい。なのに、物語の途中でいなくなるのさ。 (爆)「この男がいなければこの依頼は解決できない。」と本の主人公 陸小鳳(こ れ がニックの役のモチーフ)が言うのに、結末に出てこないんだよ。おいおい、そんな んありかよ?おもしろいでしょ?小説なのに古装映画を小説化したのか?ってくらい 躍動感があっておもしろいの。陸小鳳もまたいい男のなのよ。ニックのようないやら しい顔ではないの。今思ったが、ジャッキー・チュン(張學友)似のニックがやるな らいっそのことジャッキーにして欲しかった。絶対かっこいい。そうなるといくら成 長したイー君でもやっぱアンディー兄さんとジャッキーに持ってかれてたか?ジャッ キーが子育て休業中でよかったね、イー君。(って、オーファーがあったわけじゃな いんだから)「決戦」には登場しないけど、花満楼という盲目の美剣士もいます。物 静かで純愛に弱く、女性のように繊細な男なの。これは誰がいいかな?ニコちゃん? うーん、これがイー君でもいいんだけどな。いや、もっと顔の小さい人でないと。 ああ、妄想は尽きないわぁああ! さあ皆さん!原作本片手に「決戦」へGO~!

Text by まさか